お役立ち情報

◆二胡弦の交換(換え方・張り方)

弦が切れたっ!! どうしたらいいの?
弦が切れると練習は一切ストップしてしまいます。 二胡弦が切れる原因の多くが、調弦をおこなっているときに弦を巻きすぎて切ってしまうことです。初心者にとっては調弦だけでも大変なのに、弦の交換なんて……さらに高いカベ。 しかし、弦楽器において弦切れのトラブルはつきものなのです。そうなった時にも焦らないように事前に確認しておきましょう。
※ちなみに調弦中に糸巻きが緩んで弦が外れてしまうトラブルもとても多いです。 これは糸巻きを巻くときの持ち方が良くないために起こるトラブルなので、こちらも一度ご参考ください。 ⇒ 二胡 糸巻きの持ち方

二胡弦

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1. 二胡弦の特徴

二胡の弦は、内弦(里弦とも呼びます)と外弦の合わせて2本があります。

  • 【左:内弦(太くて長い)上の糸巻きに取り付けます 】
  • 【右:外弦(細くて短い)下の糸巻きに取り付けます 】

各弦を取り付ける糸巻き図はこちら

弦の先端は、一方は輪になっており、一方は尖がっています。材質はスチール製やステンレス製が一般的です。一度折り曲げるとクセがつきますので、弦袋(包装袋)から弦を取り出す際は折り曲げないように気をつけましょう。また、尖がっている先端でケガをしないようご注意ください。

ケガをしないように、尖がっている先端を約5~10mmほど折り曲げておくこともよいでしょう。オススメします。

二胡弦をテールピースに掛ける

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2. 二胡弦をテールピースに掛ける

二胡弦の交換に慣れていない方(特に初心者)は、最初は二胡を安定した場所に寝かし置いてからはじめてみましょう。

共鳴胴の下についている胴敷(台座)の底面には、弦を掛けるためのテールピース(ピン)があります。そのテールピース(ピン)に弦の先端が輪になってるいるほうを引っ掛けます。引っ掛けても最初は取れやすいので、折り曲げクセをつけることをオススメします。それでもすぐ外れてしまう場合は、テープなどで固定してもよいでしょう。弦の輪が小さくてテールピース(ピン)に引っ掛けづらい場合は、ペン先などに引っ掛けてテールピースに滑らすと引っ掛けやすいです。

※紐タイプの千金をご使用の方へ

紐タイプの千金をご使用の場合、両弦(内弦・外弦)を同時に解くと、紐千金が崩れる恐れがありますので、一方の弦ずつ交換するようにしてください! もし崩れてしまったらこちらを参考に。
二胡 紐タイプ千金(千斤)の取り付け方

八角形二胡の拡大図はこちら
二胡弦を千金に通す

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3. 二胡弦を千金に通す

テールピース(ピン)に引っ掛けたら、そのまま弦を伸ばして、千金に通します。
このとき、弦がもう一方の弦と交差しないように気をつけてください。気付かないうちに交差していることがあります。交差したまま弦を取り付けてしまうと弾いたとき音が出ません。

二胡弦を糸巻きに巻き上げる

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4. 二胡弦を糸巻きに巻き上げる

千金に通したら次は、糸巻きに巻き上げていきます。糸巻きのタイプや内弦と外弦によって、糸巻きの巻く方向が違いますのでご注意ください。
参考:糸巻きの巻く方向

糸巻きの先には、弦を通すための穴が開いていますので、その穴に弦の先端を通します。弦の先端は穴から出過ぎないように注意しましょう。弦の先端を穴に通したら、糸巻きを巻いていきましょう。左手は糸巻きを握り、右手の指には弦を持ちます。
二胡 糸巻きの持ち方

左手で糸巻きをゆっくりゆっくり巻いていき、右手の指では弦をピンと張るようにして持ち支え、できるだけ揃えながら巻いていきましょう。

※なぜピンと張るのか?

弦は、通常丸められて弦袋(包装袋)に入れられているため、ある程度丸みクセがついています。そのため、ダラダラさせているととても扱いづらいです。弦を扱いやすくするため、巻きやすくするためにも常に引っ張るとよいでしょう。弦巻きのコツは常にピンと引っ張っていることです。

二胡弦交換後の確認

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5. 二胡弦交換後の確認

弦の巻きが終わりましたら、駒とコンジーディエンを取り付けて調弦をおこなって完了です

と、言いたいところなのですが、調弦後、いちど両弦(内弦・外弦)を指でギュッギュッと揉みましょう。これは、糸巻きがしっかり固定されていない場合、弾いていくうちに音がズレていくことがありますので、しっかりと固定されているかどうか確認の意味があります。念のため揉む前に糸巻きをしっかり固定しておきましょう。
二胡 糸巻きの持ち方、固定の仕方

その後、もういちど調弦をおこなって、音のズレがなければ二胡弦の交換は終了です。

◆以下は、二胡弦を交換する際に参考にしてください

糸巻きの巻く方向について

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参考:糸巻きの巻く方向について(二胡を正面から見た場合)

糸巻き木製タイプ:
内弦糸巻きは時計回りに回転させます。外弦糸巻きは時計と反対回りに回転させます。
糸巻き金属製タイプ:
内外弦どちらとも同じ方向に回転させます。拡大図のような金属製タイプの糸巻きは時計回りです。
二胡弦を糸巻きに巻き上げる(縦置き)

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参考:二胡弦を糸巻きに巻き上げる(縦置き)

横置きのまま弦を巻くのが難しければ、二胡を起こして太ももに置いて(立てて)みましょう。弦が解けないように糸巻き部とテールピース部を指で押さえながら起こして、しっかりと太ももに固定してください。

二胡を立てても巻き方の基本は変わりません。左手で糸巻きを正しく握ってゆっくり巻いていき、右手の指では弦をピンと張るように引っ張りましょう。特に弦は強めにピンと張ると巻きやすくなります。

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